![]() |
かしゃぐら通信 Khasya Report シンハラ語の世界 | |
| 「かしゃぐら通信」Khasya Report シンハラ語/シンハラ語の話し方・読者の方へ/ニュースの探検隊/カレーライス/かしゃぐら通信索引/著作・発行 かしゃぐら通信 | ||
| ● |
| シンハラ語の話し方 増補改訂 |
|||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||
|
|

スリランカ。
アジア熱帯の島国。多民族の国、
その多数を占めるのがシンハラ人。
そして、彼らの話す言葉がシンハラ語。
シンハラ語の世界へようこそ。
日本人にとってシンハラ語はちょっと貴重で不思議な言葉。
なぜならシンハラ語の文法も単語も、日本語と似ているのです。
この下のシンハラ語とその音をお聞きください。
シンハラ語の音声は自動再生されます。終了した音声を再生したいときは表の左下の音声再生マークをクリックしてください。音声は一度づつ再生されますので、再生したいときは再度クリックしてください。
<音声再生マーク>
このマークをクリックすると音声再生の停止。
このマークをクリックすると音声の再生開始。
◎画面と音声はCD-ROM「解説・シンハラ語の話し方」から
からだを表す言葉は長い年月を経ても変化が少ない。だから、言語の比較をするときは、身体語彙を検討する作業が欠かせません。お聞きのように毛、手、体、などのからだを表す言葉が日本語とシンハラ語は似ているのです。
※手はシンハラ語で「アタ」。この「アタ」は日本語の古い言葉で「手」を表します。
シンハラ語は長い年月を経ても変わることが少ないのです。一方、日本語は「アタ」→「タ」→「テ」のように音の省略や母音の付け替えを盛んに行います。こうした現象は他の基礎語彙にも現れます。
文語シンハラがパーリ語やサンスクリットに近いとすれば、
口語シンハラは限りなく日本語に近い
なぜ、この類似に気付かなかったのだろう
それは、かつて(30年ぐらい前です)シンハラ語を学んだ日本人がシンハラ語の文語文法のことしか、日本人に伝えなかったからです。文語シンハラは日常会話に使われないし、シンハラ小説を読むにも役立ちません。
日常のシンハラ語を文語で話したら笑われてしまいます。日本に暮らす外国人が日本書紀の日本語で話したり、候文の日本語で話したら、それはそれなりに驚きで素晴らしいけど、私たち現代人にはちんぷんかんぷんで、滑稽に聞こえてしまうのと同じです。かつてシンハラ語を学んだ日本人は文語のことばかりを気にしながら、シンハラ語を候文で話していました。
話し言葉のシンハラ語は文語シンハラとはほとんど別次元です。文語シンハラがパーリ語やサンスクリットに近いとすれば、口語シンハラは限りなく、なぜか、日本語に近いのです。
では、この言葉も聴いてみて。
| 左の単語にマウスを乗せてください。音声が再現されます。 |
どうですか、「カマンネェ」と聞こえましたか。
これは「構わない」のことです。語尾の「ネェ」は打消しの「ない」です。
「カマンナェ」と言っているのですが、その意味は「構わない」。「かまわねぇ」そのままです。偶然の一致、でしょうか。それとも文法上の意味を持って、こうした一致が起こるのでしょうか。
日本人なら誰でも話せるシンハラ語
なぜか日本では話題にならなかったのですが、口語シンハラ文法が日本語の古語に現れるきわめて日本語的な特徴と酷似するという指摘が20世紀の終わりに言語学のチョムスキー学派の人たちによって起こされました。日本語の助詞の中の「係助詞」をシンハラ語の助詞(文法用語としてニパータと言います)と比較して、両言語に「係り結び」の法則があるということを言語学者が指摘したのです。
もちろん、その係り結びの法則が日本語とシンハラ語にあるという説に対して異論を挟む論文も発表されています。どちらの論が正しいか。「シンハラ語の話し方」では、シンハラ語で日常使われる「係り結び」の表現にも触れています。日本語の昔の文法がシンハラ語に使えてしまうなんて、眼から鱗。
スリランカでは英語が通じます。それも日本人の発音するカタカナ英語が通じるのです。英語力は中学レベルで充分。だから、改めてシンハラ語を学ぶ必要はない、かも。
でも、シンハラという人々とその暮らしに本当に触れたいならシンハラ語で話しましょう。
まずは「指さし会話」で充分。
それで超初歩の会話が出来たなら、そして、そのときシンハラ語に興味を抱いたなら、「シンハラ語の話し方」に挑戦してください。もちろん、直接「シンハラ語の話し方」に取り組んでも大丈夫。シンハラ語の世界が大きく広がります。
| シンハラ語の世界 |
●シンハラ語ってどんな言葉?
始めてシンハラ語に触れる方はここからどうぞ。
●シンハラ語文法基礎(フレーム対応)
シンハラ語文法の概要を音韻論・文字論・形態論・構文論から解説。各項目に細目を併載。「かしゃぐら通信」の中に分散するシンハラ文法に関する内容がここで一覧できます。
●シンハラ語文法基礎(簡略版) フレーム非対応版
●シンハラ語私記
シンハラ語にまつわるインド・アーリア語という神話を解きほぐすために。そして日本語の為に。
/シンハラ語の起源/シンハラ語の成り立ち/シンハラ語の調べ方/
| @インド・アーリア語族という神話 Aインド・ヨーロッパ語属の言語ファミリー Bシギリヤの王女は蓮の花を手にとって Cシンハラ語の主語は与格で始まる D「ない」は「ある」の否定語として作られた E シンハラ語辞書の引きかた |
ヘラバサ・プラスナヤ
●シンハラ語質問箱 75の質問と回答
日本語とシンハラ語の関係、タミル語との間柄、シンハラ・フォントの打ち出し方、などシンハラ語に関する疑問と、それに対する回答集。さまざまな面からシンハラ語を探求できます。
●質問順に並べ替え→質問順・質問箱
| シンハラ語の話し方、読者の方へ |
●フォローアップ講座
動詞・助詞・名詞 「シンハラ語の話し方」の各章各項目を補足して、さらに詳しく内容を補強。「シンハラ語の話し方」に関連するシンハラ文法の話。
●CDプレーヤー用「シンハラ語の話し方」
学習書「シンハラ語の話し方」掲載のシンハラ例文を音声化。シンハラ語をゆっくりと読んでいますから聞き取りやすい→詳細とお申込み
●日本語=シンハラ語単語対応表
現在、日本語=シンハラ語辞典3000語を編集中。「かしゃぐら通信」が解説するシンハラ単語は日本語の文法ベースで理解が可能。だれでもシンハラ単語が分かります。
シンハラ語との出合いと体験を記録した『熱帯語の記憶、スリランカ』。この本で扱ったシンハラ単語の詳細な内容はすべてこの『対応表』で確認できます。『熱帯語の記憶』掲載のシンハラ単語を音声で確認できる『対応表』音声版はCD版「シンハラ語の世界2004‐05」に収録。
●日本語とシンハラ語の身体語彙(外部リンク・Lanka Library英語版)
「かしゃぐら通信」英語版の一部がWebのLanka Lbraryランカ・ライブラリに保存されています。ランカ・ライブラリはスリランカ発のスリランカに関する文化関連の文献を集めたサイト。
→The Language correspondence between Japanese and Sinhalese written by Tomio Tanno
単行本「シンハラ語の話し方」、CD−ROM版「解説・シンハラ語の話し方」には日本語版で「日本語とシンハラ語の身体語彙」を掲載しました。
●シンハラ語の過去,現在,未来 シンハラ語のルーツ、現状,そして明日を展望する。
●シンハラ語に未来はあるか? JBディサーナヤカ氏のシンハラ語論。シンハラ語は消え行く言語なのか。スリランカ探検隊(現・スリランカ・ニュースの探検隊)No49に掲載。
●Decomposing Questions
「疑問文解析」が解く / 日本語とシンハラ語のQマーカーは一致する シンハラ語と日本語のQマーカー(か?)を徹底比較した「疑問文解析」Decomposing Questions。
●花はどこへ行った シンハラ語と日本語の係り結び
1998年ごろ、日本語とシンハラ語を扱うチョムスキー学派の研究者間で係り結びのことが話題になった。ここから日本語の「係り結び」が英語のkakarimusubiとなり、この日本独特と思われた統語ルールは数奇な運命にであう。チョムスキー学派は「係り結び」と共にパイドパイピングやWH移動でUG(ユニバーサル・グラマー/普遍文法)の存在を日本語とシンハラ語に求めたが、結果は、それとは違う方向へ流れてゆきそうだ。