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| シンハラ語の動詞は活用する、を学ぶ Bシンハラ動詞「見る」の活用1 2005-11-25 |
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Bシンハラ動詞「見る」の活用
かしゃぐら通信2005.11.11 / 2007-Dec-23
KhasyaReport
●発行・著者/かしゃぐら通信 /定価 1500円 ●→詳細 |
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シンハラ動詞は活用する。下の表をご覧ください。シンハラ動詞の「見るblnv`balanawa」はこれだけ語形変化するというのです。
| blmQ balami |
blmE balamu |
bln~@nmQ balan'nemi |
bln~@nmE balan'nemu |
| blyQ balayi |
blwQ balathi |
bln~@n~y balan'neeya |
bln~n`h balan'naaha |
| blq~qQ baladdi |
blmQn~ balamin |
blww~ balathath |
bl@w`w~ balathoth |
| bln balana |
b#lE baelu |
blnv` balanawaa |
b#lEv` baeluwaa |
動詞「バラナワ(見る)」は文語の場合、主語の人称と態の違いによって「バラミ」「バラム」「バランネミ」「バランネム]…と語形変化します(表の上段)。
「バラナワ」がどう変化しようとバラblの部分の変わらないことが分かります。ここには文語と口語が同時に並べられていて、つまり、文語でも口語でも「バラナワ」は変化しない語幹部分のバラと変化する語尾の結合で成り立っている。この現象はシンハラ動詞一般に殆ど適用できるというのです。
動詞語幹を動詞の活用形から切り出して、語幹は変化しない、語尾が変化するとはっきり宣言したのはJBディサーナーヤカが初めてでしょう。彼以前には動詞を「語幹」と「活用」とに分けても、それは他動詞と自動詞の別を指摘するためだったり、能動態・受動態の別を見分けるためだったりで、動詞活用全般の現象として語幹と語尾の活用を指摘することはありませんでした。動詞は語尾が活用変化して態を現す、という指摘。それが出来そうで出来なかったのです。
![]() 「動詞」bsk mhQm 11/ kQYy` pqy/ @j~. bW. qQs`n`yk / @g`d@g~ @p`w~ m#[Er 2001 |
日本でのシンハラ語の常識といえば「屈折語で印欧語族」ということだから、ここから膠着語としての日本語とは別物、と機械的に分別されてしまうのだけど、これってあんまり意味がない。特に今時は屈折語の定義も膠着語の定義もごっちゃだし、派生文法なんていう旧態の理論がコンピュータ処理をする言語翻訳に役立ったりする時代になったから、常識というやつに縛られるのは止めよう。とにかく、シンハラ語を話せるようになるにはどうするか。テーマをここに搾って話を進めてゆきます。
J・B・ディサーナーヤカは動詞の「活用語尾」が動詞変化を作ると何度も繰り返しています。「シンハラ動詞は活用する」ということをシンハラ人に納得させるのはとてもしんどい事だからです。
シンハラ人にとっては「バラは動かない、変化しない」と説明されるのが嫌なのです。高貴なシンハラ語としては動詞丸ごと変化して欲しいんです。
かつての日本語で書かれたシンハラ語教本や、英語で書かれた教本などが動詞語幹とか語尾とかの言葉を使わないで動詞活用を説明するのはそこに理由があったのです。苦し紛れに「動詞の根」などと言ってシンハラ動詞の語幹を説明するのはシンハラ文法で言う「ムラ・ダーツ」(根っこの要素)が語幹を示すからですが、これでは語根か語幹かわからない。以前のシンハラ語学習本はシンハラ動詞の語形変化を「変化する」とだけ捉えて、その変化を機械的にそのまま教えます。だから、シンハラ動詞の勉強はすごい苦労を背負わされて、ばかに記憶力のいい人か、機械的に物事を処理することの好きな人しかシンハラ語を覚えられなかったのです。でも、記憶だけじゃシンハラ語は話せない。機微を掴まなくっちゃ駄目。
ここまで読んだら、そうか、だからシンハラ人は頭がいいのか、彼らってすっごく記憶力がいいし。なんて思う人があるかもしれないけど、それは違います。シンハラ人は生まれてからずうっとシンハラ語を聴いて話しているから、自然にシンハラ語が身に着いてしまう。それって語学能力とはあまり関係ない。問題があったのは言語に関わった専門家たちです。やたらシンハラ語を難しくしてくれたから。特に日本人に対しては。
以前はシンハラ動詞の変化を語形丸ごと覚えるように教えられました。シンハラ・ネィティーブの人たちなら子供のときから習うより慣れろでシンハラ語に接するから「丸ごと」でも無理なく覚えられる。でも大人が外国語としてシンハラ語を学ぶには「丸ごと」はちょっと無理。
でも、J・B・ディサーナーヤカの動詞活用理論を踏まえれば動詞の扱いが楽になります。特に日本人に対しては。
日本語の動詞のようにして覚えてしまう
シンハラ動詞の活用を覚えるのは日本語の動詞活用を覚えるのと同じこと。
J・B・ディサーナーヤカが動詞」に掲げた動詞理論から動詞活用、自動詞と他動詞、使役動詞の項目を選んで、それぞれを検討してみましょう。
| 動詞活用 |
「シンハラ語の話し方」ではシンハラ動詞の活用を日本語の動詞活用に当てはめてその活用規則を整理しました。JB先生の「動詞」ではどのようにシンハラ動詞の活用を整理しているのでしょう。
5章の「シンハラ動詞活用表」に、旧来のシンハラ語文法に沿った動詞変化の規則が紹介されています。
主語が一人称なら動詞語尾はミで終わり、二人称ならヒで終わる、といった類の文語的な動詞語形変化です。シンハラ文語は人称の性と数の違いによって述語動詞の語尾や語形そのものを変化させます。シンハラ文語文法伝統の儀式がそこにあって、パーリ語やサンスクリットとシンハラ語を結びつけるときには格好の状況証拠です。シンハラ語を屈折語とするのも、いわゆるアーリア語族に組み込むのも、このシンハラ文語の動詞変化に根拠があるのです。でも、考えてみれば、シンハラ文化は仏教文化にその基盤があって仏教文化でシンハラ文化は輝いたのですから仏教をこの熱帯の島に運び込んだパーリ語が文語シンハラに多大な影響を与えた、いや、文語シンハラを作ったとしても変じゃない。日本語だって、漢文が詩歌文学と行政統治の唯一最大の武器だった時代が奈良から平安にかけて相当長くあって、それはいってみればシンハラ文化の中のパーリ語のようなもので、だから、今だって漢文崩れの文が品格あるなんて評価されて生存できている。
シンハラ文語文法の動詞変化一覧を載せた表は問題外、表の後ろに目をやると…ページで言うと15ページ、16ページをめくると…ここから日本語学校文法式の動詞活用が展開します。その一部は下の表の通りなのですが、右端の欄に並んでいるシンハラ文字が日本語的に捉えたシンハラ動詞活用の名称です。
表の左端をご覧ください。『シンハラ語の話し方』読者の方ならここに並んだシンハラ動詞の語形に見覚えがあるでしょう。
『話し方』の73〜79ページにかけて紹介したシンハラ動詞「いる」「ある「食べる」の活用形と見比べてください。『話し方』でも、ここに並べられた動詞活用形と同じような整理をしています。
| XOq~{ kYy` pqy | kYy` pYk&wQy | kYQy` pYw&y | pYw&@y~ n`my |
| bln | bl | n | vr~wm`n,k^qn~w pYw&y |
| blq~qW | bl | q~qW | a`vs~}Wk kQYy` pYw& |
| blmQn bln~t |
bl bl |
mQn~ n~t |
mQXY kQYy` pYw&y lk~;& kQYy` pYw&y |
| bl@w`w~ blww~~ |
bl bl |
@w`w~ ww~ |
XOq~{ s`{nWy asm|x`v& kYy` pYw&y XOq~{ nQ@;~{nWy asm|x`v& kYy` pYw&y |
| blnE | bl | nE | b`vr$p kYQy` pYw&y |
| b#lQy blw~m |
bl bl |
iy w~m |
pY@y`~g& kQYy` pYw&y ann~wr kYQy` pYw&y |
このシンハラ語の表をカタカナ表記(アルファベットで補足)すると次のようになります。
| 動詞語形 | 動詞語幹 | 動詞語尾 | 語尾の名 |
| バラナ balana |
バラ bala |
ナ na |
現在形、連体修飾の動詞語尾 |
| バラッディー baladdii |
バラ bala |
ッディー ddii |
並行進行の動詞語尾 |
| バラミン balamin バランタ balanTa |
バラ bala バラ bala |
ミン min ンタ nTa |
混合の動詞語尾(他の動詞と混用するという意味で連用修飾の語尾) 限定の動詞語尾 |
| バラトッ balathoth バラタッ balathath |
バラ bala バラ bala |
トッ thoth タッ thath |
仮定(肯定〜すると)の動詞語尾 仮定(否定〜しても)の動詞語尾 |
| バラヌ balanu |
バラ bala |
ヌ nu |
状態を提示する(〜することは)動詞語尾 |
| バェリヤ baeliya バラトマ balathma |
バラ bala バラ bala |
イヤ iya トマ thma |
使役の動詞語尾 行為の遮り(〜していると)を表す動詞語尾 |
動詞語幹を「バラ」で揃えると、これに付く動詞語尾が現れる。
あまりにきれいに語幹が揃っているので、ちょっと怪しい?で、怪しいというのは、動詞語尾とされている部分の接辞が「ディー」や「トッ」のニパータだったり、「ミン」や「ンタ」のように語幹の切れ端とニパータがくっついたままのように見えたりするからです。
そうしたことはあるけど、語幹を固定させたことでシンハラ動詞が分かりやすくなったことは確か。
さて、ここからなんです、シンハラ動詞が面白いのは。
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